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コバタクの経営はつらいよ。ー 株式テツカクリエートさまー

こんにちは。小林ことコバタクです。

若いころから経営者の方とお話を聴く機会に恵まれ、たくさんの方に育てて頂きました。こういった経験を若い人にもしてもらいたいなと思いますが、なかなか難しいのが現状。そこで、私がかわりに経営者の方へインタビューを行い記事にし、経営や成長の役に立ってもらおうという対談企画です。
第1回目の対談企画を株式会社テツカクリエートの鉢村社長にお願いしました。約8年前から鉢村社長とは交友があり、穏和な人柄だけでなく率先垂範されている尊敬できる方です。それでは対談記事をご覧ください。

本日ご紹介するのは『株式式会社テツカクリエート』の代表取締役社長の鉢村高史さんです。

小林 本日はよろしくお願いいたします。

鉢村 よろしくお願いいたします。

小林 早速ですが、テツカクリエートさんはどんなことをしている会社ですか?

鉢村 主に航空機の部品製造を行っています。

小林 航空機部品製造、具体的にどんなことですか?

鉢村 胴体に関連する部品を製造しています。他には試験研究なども行っています。

会社名 :株式式会社テツカクリエート
業務内容:航空機部品製造、試験研究
URL:http://www.tetsuka-create.co.jp/

小林 テツカクリエートさんはいつ創業されたのですか?また、経歴も教えてください。

鉢村 1962年8月25日です。私の祖父が建具屋として創業し、私で4代目になります。元々は21歳に就職し、一般社員として働いていました。

小林 なるほど。経営者として、会社をどんなふうにしていこうと考えて舵をとられていますか?

鉢村 今後は試験研究に力を入れていきたいと考えています。航空機や自動車などハイスペックで高価なものに加え、大衆向けに安価でリサイクル性のある材料を使用するところに、SDGsなどの観点からも取り組んでいきたいと考えています。複合材を使った医療関連の部品の生産も目標です。

小林 経営者になって取り組んだことはありますか?

鉢村 理念づくりです。理念委員会を設立し、創業者である祖父の考えや思いを理念にしました。そして決定したのが『ものづくりを通して安心を届けます』です。 ビジネスは約束の上で成り立っています。祖父は高度経済成長期に於いて「品質」「納期」「コスト」といったお客様との約束を守り続けた事で信頼を勝ち得たと聞いています。 約束を守るというシンプルな行動指針を持ち続けたからこそ、建具屋から航空機部品製造と業態を変えながらもブレずに私達が存続できているのだと思います。約束を守る事で得られる安心感を当社と関わる全ての人に届ける事が、今私達に出来る社会に必要とされるものづくりだと考えています。

小林 経営者として大切にしているところはどこですか?

鉢村 社員の生活です。共に働く仲間の意見を聞き、社長としてできる限り寄り添っていきたいです。 当社の製品の多くは人の手によって生み出されています。一人一人が集中して目の前の仕事に向き合える場を創る事が大切だと考えます。 また、私自身が大切にしている事は、「正しくある」という事です。私は後ろめたい事があると真っ直ぐ前を向いて人と関わる事が難しいと考えています。自身が正しくある事で考えもシンプルになり、出会った方と友好的な関係を築く事が出来ると考えていますし、一人でできる事には限界があります。 だからこそ価値観を共有し合える仲間の存在が自身の可能性を広げてくれるものと信じています。

小林 経営者としての失敗談はありますか?

鉢村 取り返しのつかない大きな失敗はまだありませんが、1つの事業体に舵を切り過ぎたかなと感じています。 一般的にこの先20年は間違いなく伸びると言われていたものがコロナウイルスの影響で蒸発してしまった事で、現時点では投資に対する返済の負担が大きくなっています。それが失敗談ですね。

小林 最近新聞読んでいても破産した記事をよく見ますが、胸が痛いですよね。

鉢村 そうですね。

小林 その失敗が今どう生きていますか?

鉢村 想像出来ないことを実現することは難しいです。だからまず、どうすれば社員のみんなと幸せになることができるのかを考えました。テツカクリエートの資源は社員です。社員の技術力と頑張ってくれる人間力を大事にし、可能性に投資をすることにしました。 社員の人間力を軸に背伸びすれば可能性があることに投資する事が成果を出す一番の近道だと考えています。 知識はネットやお客様の話から得られることもありますが、技術を取得をするのはなかなか難しいことです。 だからこそ日々の業務に向き合い技術を研鑽してくれる社員を信頼しています。

小林 例えば本業ではない業態に新しく活路を見出し進めていく、鉢村さんはどうお考えですか?

鉢村 私は社員と継続的に学ぶ場が業態転換を可能にすると考えます。ITの急速な発達や普及に伴い商品の売り方やサービスの提供方法など様変わりしています。 現在は企業や研究所に製品を納品する事を主として活動していますが、ものづくりに関わる情報を提供するなど強みを活かしたサービスを構築しながら新たな柱を創っていきたいですね。

小林 なるほど。経営者となる次の世代が同じような失敗を防ぐために何をすれば良いでしょうか?

鉢村 企業活動はどんなに価値のある行動もコストでしかなく、収入は外からしかやってきません。起業時にこの意識を共有することと共有し続けることが大切で、利益が出た時にこの基本的な考えに戻れるかが重要だと考えます。 また、目標に対し順調に進む行動計画と達成度が50%程度だった場合を想定した行動計画は必要だと思います。 社内で共有するものとして「石橋を叩いて渡る」というように、根拠を一つずつ積み上げていくイメージと、「橋の無いところを飛び越える」というイメージの双方が必要だと思います。複数の視点を持って自社の強みと向き合う事で新たな市場の開拓に繋がると考えます。 そして、新しい事に取り組む場合、失敗はセットで付いてくるものだと考えています。だからこそ、失敗を繰り返さない為に何をするかを経営者が一人で考えるのでは無く、全社一丸となって考えることの重要性を事前に共有しておくことが大きな失敗をしない事前の準備だと考えます。

小林 これからの会社の目標を教えてください。

鉢村 お客様のファーストコールカンパニーになることです。お客様が何かを企画したときに、1番最初に声をかけられることを目標にしています。それが例え自社だけでは実現できないことであってもお話を聞き寄り添う事で、お客様の問題解決に繋がることが多くあります。 日々の小さな積み重ねを大切にすることが、お客様との絆を生み結果として自社が永続する礎になると考えています。

小林 お客様との関係性を深める上で大切にすべきことはなんでしょうか?

鉢村 まず、お客様の困りごとが納期なのか品質なのかを理解しておくことです。安心を届けるものづくりをするためには、お客様の意思をよく聞くことができないとリピートにはならないので。

小林 単発ではなく長期的な関わり合いですね。BS/PLはどこまで読めるように意識していますか?

鉢村 損益分岐点比率の改善ネタを考えられる程度です。粗利/売り上げ=粗利益率、固定費/粗利益率=損益分岐点/売上=損益分岐点。比率は損益分岐点を改善するために固定費をさげ粗利益率を上げる。どこまで理解しているかは別として、考え方の共有はしています。

小林 鉢村さん、「経営」とはなんでしょうか ?

鉢村 幸せの輪を広げることのできる活動だと思います。社員が幸せになればお客様に心から向き合えます。お客様を幸せになればリピートして頂けます。ご利用者様が幸せになれば利用する人が広がっていきます。 つくり手から使い手までが安全・安心である事を共有出来る企業は永続経営が可能と考えます。人は分かち合う事で幸せを感じ、その輪を広げることのできる活動イメージを持つことが経営の基本なのではないかと思います。

小林 イズムをビリビリ感じています。話題はかわりますが私、本が好きなのですがバイブルとしている本はありますか?

鉢村 書籍『道をひらく』(松下幸之助)です。たまに本をめくって気になった文章を読んでいます。仕事に関して、継続し続けることは尊い。しかし同じことをし続けてもダメだということに深く共感しています。当事者のことのようでもあり、諭すような第三者のような書き方もされているので落ちている時に読みます。
その他、漫画で『宇宙兄弟』(小山宙哉)も読みます。前向きな言葉や考え方など継続することの大切さが描かれていて、人間らしい挫折や努力を描写もされているので感情移入しますね。
 
小林 座右の銘はありますか?

鉢村 「誠心誠意」(真心を持って誠実に仕事に向き合い、無私の精神で熱意を持って正直に生きます)です。 以前経営理念をつくる際、社是についても社員と話し合った際、自分の大切にしている言葉にありたい姿を込めました。 特に試験研究のご依頼では、お客様の立ち会い作業になる事が多くありますが、現場スタッフが対応する際この社是を意識してくれていると感じます。 お客様が求めるものに寄り添い考え一つ一つ行動することが将来の仕事に繋がっている事をコロナ禍を通して日々実感しています。

小林 落ち込んだ気分をあげるとっておきの食事、そしてなにかしていることはありますか?

鉢村 ピザが好きです。小さい頃、おばあちゃんっ子で祖母の誕生日やイベント事になるとピザを食べていました。味も好きですが、ピザを囲んで家族でワイワイする時間が好きで、温かい空間=ピザのイメージです。行動ではしっかり寝ます。週末は昼寝含め計10時間ほど寝る時もあります。

小林 仕事を100%で行うためには、リフレッシュも大切ですよね。
以上で取材は終わりになります。本日はありがとうございました。

まとめ
スケジュールが詰まっている中、時間を取って頂いた鉢村社長。言うことは簡単、ただ行動に移すのは難しい。ですが、鉢村社長は行動し続けていました。そして、”社員を大切にする”この気持ちが中心にあるのかなと感じました。鉢村社長、ありがとうございました。